Debian 12 (bookworm)
Debian GNU/Linux Bookworm (最新の安定版) に関する FAQ/Tips です。
- Debian 12 リリース情報について
- ダウンロード
- リリースノート
- インストールガイド
- 必要な最低限のハードウェアは？
- デスクトップに必要な空き容量は？
- インストールの手順について
- d-i (preseed) を使ってインストールする場合
- calamares を使ってインストールする場合
- 標準の日本語フォントが汚い (netinst)
- Debian 12 bookworm の日本語環境について（参考資料）
- ニュース記事 (外部リンク)
Debian 12 リリース情報について
Debian 12 (bookworm) の初版 (バージョン 12.0) は 2023年6月10日にリリースされました。
Debian bulleseye に関するリリース情報 - https://www.debian.org/releases/bookworm/index.html (＊英語ページです)
ダウンロード
Debian 12 (bookworm) のダウンロードは次のページを見てください。Live ISO を使うと、インストール時にインターネット接続環境は要りません。
Live/インストールイメージ: https://www.debian.org/CD/live/index.ja.html
インストールメディアの入手先：
インストールのための CD/DVD イメージのダウンロードは https://www.debian.org/releases/bookworm/debian-installer/ より可能となっています。
また、従来から配布されてきた netinst.iso も用意されています。これはインストールだけの目的で利用される、ネットワークインストール専用の ISO イメージで、CD に収まるような小さなサイズです。次のアドレスより入手できます。
netinst イメージ: https://www.debian.org/CD/netinst/index.ja.html
リリースノート
リリースノート (64 ビット PC 用)の日本語版は次のアドレスにあります。
https://www.debian.org/releases/bookworm/amd64/release-notes/index.ja.html
その他の用途には次のページから各種リリースノートを選択できます。
https://www.debian.org/releases/bookworm/releasenotes
インストールガイド
インストール向けに、次の詳しいマニュアルが用意されています。
https://www.debian.org/releases/bookworm/amd64/index.ja.html
Debian Bookworm インストールガイドが用意されています。
-https://www.debian.org/releases/bookworm/amd64/index.ja.html (64 ビット PC 用)
-https://www.debian.org/releases/bookworm/i386/index.ja.html (32 ビット PC 用)
その他のアーキテクチャー用のインストール・ガイドは https://www.debian.org/releases/bookworm/installmanual のページより検索できます。
必要な最低限のハードウェアは？
デスクトップシステムには最低 Pentium 4 クラス 1 GHz 相当のマシンを勧めています。
| インストールタイプ |
RAM (最小) |
RAM (推奨) |
ハードディスク |
|---|
| デスクトップなし |
256 メガバイト |
512 メガバイト |
4 ギガバイト |
| デスクトップあり |
1 ギガバイト |
2 ギガバイト |
10 ギガバイト |
出典: https://www.debian.org/releases/bookworm/amd64/ch03s04.ja.html#idm596
デスクトップに必要な空き容量は？
標準 (standard) インストールの 1242 MB に加えて、タスク (デスクトップなど) をインストールするには、ディスクの空き容量が以下のとおり必要です。
英語以外の言語でインストールする場合、tasksel が 地域化タスク を自動的にインストールします。ダウンロードとインストールで最大 350 MB 必要です。(出典: https://www.debian.org/releases/bookworm/amd64/apds02.ja.html )
インストールの手順について
Debian 12 では、３通りのインストール方法が選択可能です。
１つ目は、従来のインストーラ (d-i) によってすべてインターネット経由でインストールする方法です。
２つ目は、amd64-DVD-1.iso を利用する方法です。この方法が１つ目と異なる点は、ネットワークインストールに加えて、ローカルインストール（スタンドアローン）にも対応できることです。そのため、ダウンロードするファイルサイズが 4GB 近くもあります。標準ではローカルインストールを行うように設定されています。
３つ目は Calamares によるローカルインストールを行う方法で、Debian Live 12 ではこちらが標準に設定されています。
この DVD.iso イメージには d-i と Calamares という二つのインストーラーが同梱されているので、好きな方を起動直後のオプションメニューから選択して実行できます。
以下、d-i を使う場合と Calamares を使う場合とで、それぞれのインストールの流れをスクリーンショットと共に追ってみます。
d-i (debian-installer) はデビアンで最初に開発された歴史あるインストーラです。正式名は preseed です。このインストーラは手順が多い半面、非常に自由度が高いので柔軟で詳細な設定を行うことができます。各操作画面には詳しい説明があるのであまり心配要りませんが、特に気を付けるべき場面を抜粋して掲載します。以下の手順とスクリーンショットは、debian-11.5.0-i386-DVD-1.iso を使ったときのものです。Debian 12 も手順はほぼ同じです。
この画面では国内ミラーの ftp.jp.debian.org を選択すれば快適に利用できるようになると思います。https://www.debian.or.jp/using/mirror.html#cdn 参照。
DVD-1.iso からインストールする場合、「いいえ」で構いません。「はい」を選択するとインターネット上から更新版をダウンロードできます。
例のようにして希望のデスクトップ環境へ変更してください。既定は GNOME です。
Calamares インストーラは Debian Live の起動直後の画面の一番初めに表示されるので、これを選択してください。Debian Live が完全に立ち上がった状態で、メニューまたはデスクトップにあるインストーラのアイコンをクリックすれば、インストールを開始できます。後者の場合は、インストールが完了する時点まで Debian Live 上で作業が継続でき、作成したファイルも保存可能というメリットがあります（下記のスクリーンショットもそのようにして記録しました）。
標準の日本語フォントが汚い (netinst)
ネットワークインストールで日本語を表示したとき、日本語フォントが見づらい場合があったので調べてみました。自動的にインストールされたフォントの組み合わせが適切ではありませんでした。以下のようにしてフォントを入れ替えると見やすくなりました。
# apt remove fonts-noto-fonts-droid-fallback
# apt install fonts-vlgothic fonts-ipafont-mincho
Debian 12 bookworm の日本語環境について（参考資料）
Debian 12 bookwormの日本語環境の動作確認・不具合の状況の整理 -- https://wiki.debian.org/ja/L10n/Japanese/bookworm
GONOME 環境で採用するべき標準の日本語環境について交された議論です。
日本語環境の状況 (jaL10nJapanese) -- https://wiki.debian.org/ja/L10n/Japanese
日本語で読める Debian 情報 -- https://wiki.debian.org/ja/
ニュース記事 (外部リンク)
Debian 12 "Bookworm" Has Landed Debian's next big release is here. Learn more about it.
https://news.itsfoss.com/debian-12-release/