Debian GNU/Linux 3.1 (alias: Sarge) に関する FAQ です。
Debian 4.0 (Etch) (安定版)に関することは、DebianLinux-FAQ/Etchへ。
debian-31r7-i386-netinst.iso
インターネットに接続し、デビアン・インストーラー (DI) で作業を行うことが一般的ですが、この環境を用意するのが難しい場合には、インストール用 DVD が入手可能です。
4.0 (Etch) の公式リリース以後も、相当の期間セキュリティ・サポートが提供される予定です。(過去の例では、3.0 -Woody が1年余りにわたってサポートされました。)
http://www.nl.debian.org/devel/debian-installer/News/2005/20050323
「4年間の開発期間を経て、新しいDebianインストーラの初のリリース候補がつ いに登場した。ほかのインストールプログラムを使い慣れている人なら、ちょっと驚くようなものになっている。Debianの 長所を最初から発揮し、 Debianはインストールが難しいという認識を覆すのだ。」(一部引用)
Fixes for the oldstable distribution (sarge) are not available. While there will be another round of security updates for Mozilla products, Debian doesn't have the resources to backport further security fixes to the old Mozilla products. You're strongly encouraged to upgrade to stable as soon as possible.
次の URL または上記の複数のミラーサイトよりダウンロードが可能です:
[for Intel x86]
以下の手順は、Sarge Netinst CD を使ってインストールする場合の概要(流れ)を説明したものです。
[補足情報]
7.1. 決着のとき
7.2. Debian 起動後の (基本) 設定
7.2.1. タイムゾーンの設定
7.2.2. ユーザとパスワードの設定
7.2.3. PPP の設定
7.2.4. APT の設定
7.2.5. パッケージのインストール
7.2.6. ソフトウェアインストール中の質問
7.2.7. メール配送エージェントの設定
7.3. ログイン
デスクトップ・メニューにある「ターミナル コンソール」より、次のコマンドを使ってアップデートが行えます。
# apt-get update …システムのデータベースを最新のものに更新します
# apt-get upgrade …実際にアップデートを実行します
# apt-get dist-upgrade …全てのパッケージがアップデートの対象となります
インストール作業が完了したら、できるだけ早い機会にアップデートすることが大切です。アップデートの作業を随時行うことで、システム を最新の状態 に管理できます。
GNOME 環境では、大変便利なアップデートツールが用意されています。
# apt-get install apt-watch
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています... 完了
以下のパッケージが新たにインストールされます:
apt-watch
アップグレード: 0 個、新規インストール: 1 個、削除: 0 個、保留: 0 個。
69.5kB のアーカイブを取得する必要があります。
展開後に追加で 315kB のディスク容量が消費されます。
インストール後、このアプレットをパネルに追加してください。
ネットワークインストール直後の etc/apt/sources.list の初期設定は、次のとおりです。
#deb file:///cdrom/ sarge main
deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ stable main
deb-src http://ftp.jp.debian.org/debian/ stable main
deb http://security.debian.org/ stable/updates main
次のように /etc/apt/sources.list を書き換えれば、 Sarge 向けに用意されたパッケージのみがアップデートの対象となります。下記の例では、Security アップデートも対象に含まれています。いずれの場合も、stable を sarge に置き換えただけですが、この設定はユーザーが必ず行わなくてはいけません。
#deb file:///cdrom/ sarge main
deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ sarge main contrib non-free
deb-src http://ftp.jp.debian.org/debian/ sarge main contrib non-free
deb http://security.debian.org/ sarge/updates main contrib non-free
追加したら、apt-get update と apt-get upgrade を順に実行してください。
上の例のように contrib および non-free に含まれるパッケージも扱える対象とすることが可能です。
他のミラーサイトへと変更するには、次のコマンドを使用します。
# apt-setup
表示されるメッセージに従って対話式に設定を行うので、/etc/apt/sources.list を直接書き換える必要が無くて便利です。
これで、今後このフォルダにあるパッケージをインストールする場合、たとえ依存関係で不足するパッケージがあっても他のリポジトリを参 照し自動的に インストールしてくれるようになります。
最も一般的な方法は、インストール時に自動的に表示される tasksel という項目の中で「デスクトップ環境」を選択することです。GNOME KDE それぞれに必要なパッケージ一式をまとめてインストールしてくれます。
インストール時に「デスクトップ環境」を選択しなかった場合でも、インストール後、次のコマンドでインストールを実行できます。
# tasksel
(2005.01.14 現在、Testing には GNOME 2.8 が含まれるようになったので、適宜読み替えてください。)
「デスクトップ環境」をインストールする最も一般的な方法は tasksel を使うことです(2004.09.11 現在利用可能を確認) が、この項目では別のやり方を紹介します。
tasksel が機能しなければデスクトップ環境がインストール不可能というわけではありません。替わりに、パッケージ管理ツール APT を使って簡単にインストールができます。次のとおりコマンドを入力して作業を進めてください。
# LANG=C apt-get install gnome xserver-xfree86 x-window-system
インストールが完了したら、XWindow の確認を行うために次のコマンドを使います。
# startx
として、グラフィカルな画面が正常に表示できることを確認します。必要な場合は、
# dpkg-reconfigure xserver-xfree86
として、ビデオカード(チップ)やディスプレイ、マウスなどの設定変更を行います。
GNOME デスクトップ環境のオプション・インストールには、次のコマンドがあります。
# apt-get install gnome-core (最小限の環境)
# apt-get install gnome-desktop-environment (関連パッケージを追加インストール)
この場合は、次のコマンドでデスクトップ環境導入に必要な多数のパッケージが芋づる式にインストールされます。
# apt-get update
# apt-get install kdebase kde-i18n-ja
以下の特別パッケージがインストールされます:
bc enscript gv kappfinder kate kcontrol kdebase-bin kdebase-data kdebase-kio-plugins kdelibs-bin kdelibs-data kdelibs4 kdeprint kdesktop kfind khelpcenter kicker klipper kmenuedit konqueror konqueror-nsplugins konsole kpager kpersonalizer ksmserver ksplash ksysguard ksysguardd ktip
kwin lesstif1 libarts1 libartsc0 libkonq4 libnetpbm10 libqt3c102-mt libraw1394-5 libsensors3 libtiff3g menu-xdg netpbm poster psutils xaw3dg
提案パッケージ:
aspell ispell kate-plugins konq-speaker kde libpam-cracklib xscreensaver-gl xearth xplanet mtools efax hylafax-client mgetty-fax kicker-applets konq-plugins java-virtual-machine smbclient klisa libqt3c102-mt-psql libqt3c102-mt-mysql libqt3c102-mt-odbc lm-sensors lm-sensors-mod-2.7 kernel-image-2.6
推奨パッケージ:
kregexpeditor kdm xfonts-konsole kdebase-doc libarts libarts-alsa kdebase-audiolibs kdebase3-audiolibs kscreensaver kdebase-libs kview
以下のパッケージが新たにインストールされます:
bc enscript gv kappfinder kate kcontrol kde-i18n-ja kdebase kdebase-bin kdebase-data kdebase-kio-plugins kdelibs-bin kdelibs-data kdelibs4 kdeprint kdesktop kfind khelpcenter kicker klipper kmenuedit konqueror konqueror-nsplugins konsole kpager kpersonalizer ksmserver ksplash ksysguard
ksysguardd ktip kwin lesstif1 libarts1 libartsc0 libkonq4 libnetpbm10 libqt3c102-mt libraw1394-5 libsensors3 libtiff3g menu-xdg netpbm poster psutils xaw3dg
以下のとおり、日本語用のフォント・パッケージを追加インストールします。
# apt-get install ttf-kochi-gothic ttf-kochi-mincho
一度ログオフし、再度そのユーザーでログオンしたら、画面は日本語で表示されるようになります。
以下の手順では、$ set-language-env コマンドを一切使用しないことに注意してください。
# apt-get install scim-uim scim-gtk2-immodule uim-anthy
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています... 完了
以下の特別パッケージがインストールされます:
anthy libanthy0 libm17n-0 libotf0 libuim0 m17n-db scim scim-config-socket scim-frontend-socket scim-server-socket uim-common uim-utils
提案パッケージ:
m17n-docs scim-chinese scim-hangul scim-chewing scim-m17n scim-tables-additional scim-tables-ja scim-tables-ko scim-tables-zh uim-gtk2.0 uim-xim
推奨パッケージ:
m17n-env
以下のパッケージが新たにインストールされます:
anthy libanthy0 libm17n-0 libotf0 libuim0 m17n-db scim scim-config-socket scim-frontend-socket scim-gtk2-immodule scim-server-socket scim-uim uim-anthy uim-common uim-utils
アップグレード: 0 個、新規インストール: 15 個、削除: 0 個、保留: 0 個。
4865kB のアーカイブを取得する必要があります。
展開後に追加で 15.2MB のディスク容量が消費されます。
続行しますか? [Y/n] y
- .xsession を新規作成。(以下はその作成例)
LANG=ja_JP.eucJP
export LANG
PATH=$HOME/bin:$PATH
if type scim &> /dev/null ; then
scim -d &
fi
XMODIFIERS=@im=SCIM ; export XMODIFIERS
GTK_IM_MODULE=scim ; export GTK_IM_MODULE
if [ -x "$WINDOW_MANAGER" ]; then
realstartup=$WINDOW_MANAGER
elif [ -x /usr/bin/x-session-manager ]; then
realstartup=x-session-manager
elif [ -x /usr/bin/x-window-manager ]; then
realstartup=x-window-manager
elif [ -x /usr/bin/x-terminal-emulator ]; then
realstartup=x-terminal-emulator
fi
exec $realstartup- 再ログインして、日本語入力を有効にします。Ctrl + スペース キーで入力開始できます。
SCIM-Anthy パッケージは安定版向けのリポジトリに存在しないため、非公式パッケージを利用し設定を行う方法を説明します。
/etc/apt/sources.list に次のリポジトリを追加したら、
deb http://everybody.good-day.net/~ikuya/debian/sarge/scim-misc/ ./
次のコマンドを順次実行します。
# apt-get update
# apt-get install scim scim-anthy anthy
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています... 完了
提案パッケージ:
kasumi
ー (中略) ー
取得:1 http://everybody.good-day.net ./ scim-anthy 0.4.2-1 [1344kB]
1344kB を 5s で取得しました (264kB/s)
未選択パッケージ scim-anthy を選択しています。
(データベースを読み込んでいます... 現在 74963 個のファイルとディレクトリがインストールされています。)
(.../scim-anthy_0.4.2-1_i386.deb から) scim-anthy を展開しています...
scim-anthy (0.4.2-1) を設定しています ...
- [補足] scim-gtk2-immodule を併せてインストールすることを推奨します。
このパッケージには日本語変換候補の表示位置を最適化するためのモジュール等が含まれているので、より快適な入力環境を実現でき ます。# apt-get install scim-gtk2-immodule
SCIM-Anthy の設定は安定版用のパッケージを利用しますが、パッケージ同士の依存関係上、システム構成に大きな変更が生じることを十分覚悟したうえで 作業を開始してく ださい。
SCIM-Anthy 関係のパッケージ一式が Stableセクション(安定版)にあるので、これを一時的に利用します。/etc/apt/sources.list に Stable を追加し、次のコマンドでインストールを実行します。
# apt-get update
# apt-get install scim scim-anthy anthy
インストールが完了したら、~/.xsession をテキストエディタで開き、以下の記述をしておきます。
if type scim &> /dev/null ; then
scim -d &
fi
XMODIFIERS=@im=SCIM ; export XMODIFIERS
GTK_IM_MODULE=scim ; export GTK_IM_MODULE
再ログイン後、新しい日本語入力システムが有効になります。
このあと、忘れずに sources.list より Testing は必ず削除するか無効(コメント)にしておきます。
なお、この場合、SCIM-Anthy 関係のアップグレードを実行したいときは、再び Stableセクションを sources.list に追加し、通常のアップデート/インストール時と同じコマンドを再度実行すれば良いだけです(最新版に上書きされます)。
# apt-get update
# apt-get install scim scim-anthy anthy
以下のとおり、次の日本語入力変換関連のパッケージをインストールします。
canna kinput2-canna language-env
を明示的に指定することが最低限必要です。(日本語表示には、ttf-kochi-gothic ttf-kochi-mincho
のインストールも必要です。)
# apt-get update
# apt-get install canna kinput2-canna language-env
Reading Package Lists... Done
Building Dependency Tree... Done
language-env is already the newest version.
The following extra packages will be installed:
kinput2-common libcanna1g
Suggested packages:
canna-shion x-ttcidfont-conf
The following NEW packages will be installed:
canna kinput2-canna kinput2-common libcanna1g
0 upgraded, 4 newly installed, 0 to remove and 9 not upgraded.
Need to get 11.6MB of archives.
After unpacking 10.8MB of additional disk space will be used.
Do you want to continue? [Y/n] y
...
Setting up libcanna1g (3.7p3-1) ...
Setting up canna (3.7p3-1) ...
Installed new iroha dic
Installed new fuzokugo dics
Starting cannaserver...
Setting up kinput2-common (3.1-4) ...
Setting up kinput2-canna (3.1-4) ...次に、コンソールから以下のコマンドを実行し日本語入力の設定を行います。
$ su
password ******
# dpkg-reconfigure localesここでは、標準の言語コード(locale)に ja_JP.EUC-JP を選択します。
# exit (今度はユーザーログインしてください。)
$ set-language-env
8 : Nihongo(Japanese) を選択し、その後の質問には全てリターンキーで切り抜けます。ログオフし、再度ログインすれば日本語入力は可能になっているはずで す。(表示が文字化けす るという点と、かなりの確率で日本語入力の設定に失敗するという点で不具合を確認しています-2004.08.19 現在)
Shift + Space キーで日本語入力が「ON」
上述した「その2 - SCIM-Anthy(サードパーティを利用)」に従ってインストールできます。
あるいは、SCIM-Anthy の設定にテスト版用のパッケージを利用することも可能です。ただし、パッケージ同士の依存関係上、システム構成に大きな変更が生じること を十分覚悟したう えで作業を開始してください。したがって、安定版パッケージより SCIM を利用したい場合、上述した「SCIM-uim-Anthy の新規インストール」の設定方法に従う方が無難です。
インストールが完了したら、~/.xsession をテキストエディタで開き、以下の記述をしておきます。
if type scim &> /dev/null ; then
scim -d &
fi
XMODIFIERS=@im=SCIM ; export XMODIFIERS
GTK_IM_MODULE=scim ; export GTK_IM_MODULE
再ログイン後、新しい日本語入力システムが有効になります。
インストール後でも、システムの言語コードは任意に変更できます。日本語→ 英語、英語→ 日本語 あるいはその他の国語へと切替えられます。コンソールから、次のコマンドを実行します(実行例)。
# dpkg-reconfigure locales
Generating locales (this might take a while)...
ja_JP.EUC-JP... done
en_US.ISO-8859-1... done
en_US.UTF-8... done
ja_JP.UTF-8... done
Generation complete.
ja_JP.eucJPシステムに設定済みのロケールを確認するには、次のコマンドを使います。
ja_JP.UTF-8
en_US ISO-8859-1
en_US.UTF-8
$ cat /etc/locale.genこの例では、ja_JP.EUC-JP を始めとして 4つのロケールが設定されていることを示しています。
ja_JP.EUC-JP EUC-JP
en_US ISO-8859-1
en_US.UTF-8 UTF-8
ja_JP.UTF-8 UTF-8
gdm でログインするよう設定している場合には、ユーザーログイン時の「セッションメニュー」から、希望するロケールを選択します。
たとえば、ja_JP.EUC-JP と ja_JP.UTF-8 を交互に切替わります。
ただし、この時選択できるロケールは、インストールの際追加したものに限ります。希望するロケールが一覧に見付からないのなら、# dpkg-reconfigure locales を実行し再設定する必要があります。
GNOMEデスクトップで現在使用中のロケールを確認するには、次のコマンドを用いることができます。
$ echo $LANG
ja_JP.EUC-JP
ユーザーディレクトリーに存在する .xsession ファイルの次の部分を全てコメントし、上書き保存してください。具体的には、ファイルの27 - 43 行目の記述をコメント(#)して無効にします。
#if [ -z "$TERMINAL_EMULATOR" ] ; then
# if type krxvt &> /dev/null ; then
# XMODIFIERS=@im=$XIM krxvt -ls &
# elif type kterm &> /dev/null ; then
# kterm -ls &
# elif type rxvt &> /dev/null ; then
# XMODIFIERS=@im=$XIM rxvt -ls &
# elif type Eterm &> /dev/null ; then
# Eterm -l &
# elif type gnome-terminal &> /dev/null ; then
# gnome-terminal --login &
# elif type xterm &> /dev/null ; then
# xterm -ls &
# fi
#elif [ "$TERMINAL_EMULATOR" != "NONE" ] ; then
# $TERMINAL_EMULATOR &
#fi
イ ンス トール後最初にやるべきこと>gdm の設定 というサイトを参照させていただきました。
TERMINAL_EMULATOR=NONEという1行だけの記述を追加します。このやり方でも同じ結果になります。
3.1 (Sarge) は、2.4系カーネルが標準でインストールされます。
インストール後 2.6系カーネルを試してみたい場合は、次の手順でカーネルの追加インストールができます。
まず、利用可能なカーネルを確認するために、次のコマンドをします。
# apt-get -s install kernel-image
カーネルの一覧がターミナル上に表示されるので、その中から適切なバージョンを選択してインストールを実行します。
# apt-get install kernel-image-2.6.8-2-686 (これは一例)
新規インストールしたカーネルは、システムの再起動後より有効となります。起動時の最初に表示されるブートローダーのメニュー画面より カーネルが選 択できるようになります。
普段グラフィカルログインで利用していて、一時的にテキストモードに切替えたいという場合は結構あり得ます。runlevel を恒久的に変更するには起動時の設定ファイルを書き換える必要があります。一時的にテキストモードを使用する際には、次の TIPS のとおり操作してください。
『ディ スプレイマネージャからコンソールに一時的に戻すことはできますか』
「xdm の場合には、Ctrl+r を押すとコンソールになります。また、xdm を含めてその他のディスプレイマネージャでは、Ctrl+Alt+F1〜F6 を押すと、それぞれの仮想コンソールを開きます。元に戻すには Ctrl+Alt+F7 を押します。」
こちらで確認したところ、Debian 3.1 (sarge) では gdm (GNOME Display Manager) の場合も、Ctrl + Alt + F1〜F6 キーでテキストモードに切り替わります。ただし、バックグランドでは既にディスプレイマネージャが起動しているようなので、startx コマンドは使えません。グラフィカルログインに切替える場合は、必ず Ctrl + Alt + F7 キーで元に戻る必要があります。
ユーザーはグラフィカルログイン時、直接シャットダウンさせることはできません。
Debian では Fedora や Red Hat Linux の場合と勝手が違って、グラフィカルログイン時(例えば
GNOME
環境での運用時)には、ユーザーが直接シャットダウンできない仕組みを採用しています。これはセキュリティ確保のためと考えられます。
具体的には、一度ログオフし、ディスプレイマネージャー (xdm: X Display Manager) から今度は root
ログインした後で「シャットダウン」の項目が選択できるようになります。
ただし、ディスプレイマネージャーに gdm (GNOME Display Mamnager) を使用した場合には、ログイン画面で
root 権限のシャットダウンが可能となるので、この方が実際便利でしょう。「GNOME デスクトップマネージャ」のメニューから
アクション > 停止 の項目を選択してシャットダウンさせます。
OS起動時の一覧に、XWindow で使用されるディスプレイ・マネージャーも表示されます。複数のディスプレイ・マネージャーがインストールできますが、ログイン時に利用 できるのは、その うちの1つのみです。 gdm が未インストールで、これを xdm から gdm へと変更するには、次の作業をすれば以前の設定を上書きできます。
# apt-get install gdm
以下の特別パッケージがインストールされます:
libselinux1
提案パッケージ:
apmd msttcorefonts
以下のパッケージが新たにインストールされます:
gdm libselinux1
アップグレード: 0 個、新規インストール: 2 個、削除: 0 個、保留: 12 個
Inst libselinux1 (1.14-2 Debian:testing)
Inst gdm (2.4.4.7-3 Debian:testing)
Conf libselinux1 (1.14-2 Debian:testing)
Conf gdm (2.4.4.7-3 Debian:testing)
- 作業の途中で xdm か gdm のどちらをデフォルトにするか尋ねて来ます。
- すでに日本語環境が構築されていれば、再起動後 gdm のメニューは自動的に日本語表示されます。
- 複数の背景(イメージ)をインストールするには、gdm-themes もインストールします。
K デスクトップ環境では、 KDM を使うことを推奨します。
# apt-get install kdm
次のいづれかのコマンドを実行すれば、デフォルトのディスプレイマネージャーを交互に変更可能です。
# dpkg-reconfigure gdm
# dpkg-reconfigure xdm
GNOME 1.4 ユーザガイド(日本語訳) が日本 GNOME ユーザー会のサイトにあります。解説の対象となっているバージョンが古いですが、基本的な操作を理解するには十分参考になります。
GNOME とは正式には GNU Network Object Model Environment と呼ばれ、X Window System においてウインドゥマネージャーと共に利用され、ユーザーの使い勝手を向上させてくれる一連のアプリケーションやデスクトップ・ツールの ことを指していま す。
GNOME 2.8 のデフォルト、渦巻き(swirl)ロゴが表示されるデスクトップ画面です。
GNOME 2.6 のデスクトップ画面です。これは、扱いやすいようにパネルを下部に移動しカスタマイズしたものです。
(2005.06.06 現在、Sarge は GNOME 2.8 に置き換えられていますが、デフォルト画面の基本的な配置は変わりません。)
GNOME 2.8 の採用によって、従来の多くの Linux ディストリビューションで一般的であった「ドライブのマウント」という作業を特に意識する必要はありません。デスクトップに用意されてい る「コンピュー タ」アイコンをマウスでダブルクリックして開くことができます。
特に、USB メモリと CD-ROM の場合、デフォルトは自動的にファイルを開きます。
外部メディアを取り出すときは、Windows
の場合と同様に「メディアの停止」、つまりアンマウントいう作業が必要です。Device is Busy
と表示されアンマウント不能な時は、lazy オプション(-l)で対処可能です。
# umount /media/usbdisk -l
Windows 標準では、アイコンの「ダブルクリック」でファイルが開きます。一方、Linux の場合、GNOME 環境ではダブルクリック、KDE 環境ではシングルクリックが一般的な初期設定のようです。
GNOME 環境でシングルクリックへと設定変更するには、デスクトップの「ここからスタート」または「ホームのアイコン」 > デスクトップの設定 > ファイル管理 > 「動作」タブ > 「シングル・クリックでアイテムを起動する」 にチェックを入れてください。
タスクバー上でマウスの右ボタンをクリックします。追加できるメニューが表示されるので、任意のアプリケーションを選択します。
タスクバー上でマウスの右ボタンをクリックし、プロパティから サイズの項目で設定を変更します。初期設定では、サイズが24ピクセルになっています。この数字を36くらいにすると Red Hat 9、Fedora Core Linux で採用されている GNOME とほぼ同じ見栄えになるでしょう。
まず、画面最下部にあるパネル (Bottom Pnel) の上でマウスを右クリックして、「このパネルを削除」を選択/実行します。次に、画面最上部にあるパネル (Top Panel) 上でマウスの右ボタンをクリックし、向きを「上」→「下」へ変更します。
これでクイック起動一覧が画面最下部にすっきりと並びますが、このままではデフォルトにあった2つのボタンが消えてしまうので、以下の 手順で元通り 復元します。
GNOME 2,6/2.8 の初期設定では、gFTP が含まれないようになったので、APT で追加インストールします。
# apt-get install gftp
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています... 完了
以下の特別パッケージがインストールされます:
gftp-common gftp-gtk gftp-text
以下のパッケージが新たにインストールされます:
gftp gftp-common gftp-gtk gftp-text
アップグレード: 0 個、新規インストール: 4 個、削除: 0 個、保留: 41 個
1089kB のアーカイブを取得する必要があります。
展開後に追加で 2974kB のディスク容量が消費されます。
続行しますか? [Y/n] y
...
# exit
インストール後起動するには、メインメニュー > アプリケーション > インターネット > gFTP に自動登録されたアイコンをマウスで選択します。
次のパッケージ名で、オプションの壁紙(背景)が用意されています。
これらのパッケージは、APT-GET コマンドで /user/share/wallpapers 以下のディレクトリにインストールされます。(ただし、当方ではデスクトップのプロパティ一覧に自動的に登録されないという不具合が最近 発生しました。 -2007.02.17)
Sarge における KDE のデスクトップ画面です(アイコンは選択した言語に応じて表示されます)。
Sarge における KDE 3.2 のデスクトップ画面です。(※公式版は KDE 3.3 に変更されました。)
公式な日本語版が見当たらないようなので、どうしてもという方は英語版の Users' Guide を読んでください。もっとも、KDE の日本語ヘルプには操作方法があります。
Sylpheed バージョン 1.0 のインストールは、次のコマンドを実行します。(Sylpheed 2.0 はこちら参照)
# apt-get install sylpheed
一度ログオフし再度ログインすれば、デスクトップ・メニューのインターネット・カテゴリーに Sylpheed のスタートアイコンが表示されます。
なお、以下は参考としてください。
# apt-get -s install sylpheed
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています... 完了
以下の特別パッケージがインストールされます:
libgdk-pixbuf2 libpng10-0 sylpheed-i18n
提案パッケージ:
jpilot sylpheed-doc
推奨パッケージ:
metamail aspell-en sylpheed-claws-scripts
以下のパッケージが新たにインストールされます:
libgdk-pixbuf2 libpng10-0 sylpheed sylpheed-i18n
アップグレード: 0 個、新規インストール: 4 個、削除: 0 個、保留: 0 個。
# apt-get install openoffice.org openoffice.org-l10n-ja openoffice.org-help-ja
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています... 完了
以下の特別パッケージがインストールされます:
libdb4.2++ libneon23 libstlport4.6 openoffice.org-bin
openoffice.org-debian-files openoffice.org-l10n-en ttf-opensymbol
提案パッケージ:
myspell-dictionary ooqstart-gnome oooqs-kde unixodbc libsane prelink openoffice.org-hyphenation openoffice.org-thesaurus msttcorefonts openoffice.org-mimelnk openoffice.org-gtk-gnome openoffice.org-kde openclipart myspell-dictionary-en openoffice.org-hyphenation-en
openoffice.org-thesaurus-en openoffice.org-help-en myspell-dictionary-ja openoffice.org-hyphenation-ja openoffice.org-thesaurus-ja
以下のパッケージが新たにインストールされます:
libdb4.2++ libneon23 libstlport4.6 openoffice.org openoffice.org-bin openoffice.org-debian-files openoffice.org-help-ja openoffice.org-l10n-en openoffice.org-l10n-ja ttf-opensymbol
アップグレード: 0 個、新規インストール: 10 個、削除: 0 個、保留: 0 個。
71.6MB のアーカイブを取得する必要があります。
展開後に追加で 225MB のディスク容量が消費されます。
続行しますか? [Y/n] y
これで使えるようになりますが、分からないことがあれば Debian GNU/Linuxにインストールする というサイトを参照してください。
# dpkg -i acroread-jpn_7.0.0-0_i386.deb
未選択パッケージ acroread-jpn を選択しています。
(データベースを読み込んでいます... 現在 108033 個のファイルとディレクトリがイン ストールされています。)
(acroread-jpn_7.0.0-0_i386.deb から) acroread-jpn を展開しています...
acroread-jpn (7.0.0-0) を設定しています ...--21:59:46-- http://ardownload.adobe.com/.../AdbeRdr70_linux_jpn.tar.gz
=> `/tmp/acroinst/AdbeRdr70_linux_jpn.tar.gz' ardownload.adobe.com をDNSに問いあわせています... 68.142.79.94, 68.142.79.95, 68.142.79.96, ...
ardownload.adobe.com[68.142.79.94]:80 に接続しています... 接続しました。
HTTP による接続要求を送信しました、応答を待っています... 200 OK
長さ: 52,467,826 [application/x-gzip]
100%[====================================>] 52,467,826 108.67K/s ETA 00:00
22:11:50 (70.79 KB/s) - `/tmp/acroinst/AdbeRdr70_linux_jpn.tar.gz' を保存しまし た
(-- 以下省略 --)
はい。ただし、Debian 公式リリースの Mozilla-firefox 1.0.4 は「オプション」です。
tasksel でデスクトップ環境をインストールしたとき、標準のウェブブラウザは Mozilla に設定されるので注意します。
まず、Firefox を新規インストールします。
# apt-get install mozilla-firefox
パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存関係ツリーを作成しています... 完了
提案パッケージ:
mozilla-firefox-gnome-support latex-xft-fonts xprint
以下のパッケージが新たにインストールされます:
mozilla-firefox
アップグレード: 0 個、新規インストール: 1 個、削除: 0 個、保留: 0 個。
8892kB のアーカイブを取得する必要があります。
展開後に追加で 25.0MB のディスク容量が消費されます。
取得:1 http://security.debian.org stable/updates/main mozilla-firefox 1.0.4-2sarge5 [8892kB]
8892kB を 3m44s で取得しました (39.5kB/s)
未選択パッケージ mozilla-firefox を選択しています。
(データベースを読み込んでいます... 現在 103764 個のファイルとディレクトリがイン ストールされています。)
(.../mozilla-firefox_1.0.4-2sarge5_i386.deb から) mozilla-firefox を展開しています...
mozilla-firefox (1.0.4-2sarge5) を設定しています ...
Updating mozilla-firefox chrome registry...done.
Please restart any running Firefoxes, or you will experience problems.
そして次のコマンドで起動するか、またはアプリケーションのメニューより選択し起動します。
$ firefox
あるいは、
$ mozilla-firefox
# apt-get install mozilla-firefox-locale-ja
Debian 公式の安定版向けパッケージには、Firefox 1.5 は含まれていません(2006.04.05
現在)。不安定版や実験版から借用するのは、関連パッケージの変更を伴う心配から推奨できません。
そこで、Firefox 開発元の公式サイトより Linux用パッケージを入手し次の手順で起動させます。
$ tar -xzvf firefox-1.5.0.1.tar.gz
$ ./firefox/firefox
なお、Mozilla-firefox 1.0.4 が既にインストールされている環境では、これを削除してから Firefox 1.5 のインストールを開始してください(mozilla-firefox-locale-ja がインストール済みなら、これも自動的に削除されます)。
# apt-get remove mozilla-firefox
firefox-1.5.0.1.tar.gz を firefox 以下のディレクトリ展開するだけの作業なので、firefox-1.5.0.1 を削除したいときはこのディレクトリごと「ごみ箱」へ移動させます。
コマンドライン端末から、mozilla-locale-ja を追加インストールします。
# apt-get install mozilla-locale-ja
以下のパッケージが新たにインストールされます:
mozilla-locale-ja
アップグレード: 0 個、新規インストール: 1 個、削除: 0 個、保留: 12 個
Inst mozilla-locale-ja (1.6+tm0.2-1 Debian:testing)
Conf mozilla-locale-ja (1.6+tm0.2-1 Debian:testing)
- 上の作 業だけでは日本語化作業が終っていません。インストール後 Mozilla を起動させて、Menu > Edit > Preferences > Appearance > Languages/Content から Japanese(Japan) を選択します。ブラウザーを再起動させれば、日本語表示に切り替わります。
無 線LAN動作状況 というページ(外部リンク)があります。
BUFFALO (メルコ) WLI-PCM-L11GP については、当方でも自動認識され問題なく利用できることを確認しています。
コンピュータ内蔵の時計はかなり不正確ですが、インターネット上のタイムサーバーと同期させると非常に正確になります。ntp- simple をインストールしておきます。
# apt-get install ntp-simple
以下の特別パッケージがインストールされます:
ntp-server
提案パッケージ:
ntpdate ntp-doc
以下のパッケージが新たにインストールされます:
ntp-server ntp-simple
アップグレード: 0 個、新規インストール: 2 個、削除: 0 個、保留: 0 個
151kB 中 0B のアーカイブを取得する必要があります。
展開後に追加で 455kB のディスク容量が消費されます。
続行しますか? [Y/n]y
未選択パッケージ ntp-simple を選択しています。
(データベースを読み込んでいます... 現在 51198 個のファイルとディレクトリが
インストールされています。)
(.../ntp-simple_1%3a4.2.0a-11_i386.deb から) ntp-simple を展開しています...
未選択パッケージ ntp-server を選択しています。
(.../ntp-server_1%3a4.2.0a-11_i386.deb から) ntp-server を展開しています...
Removing any system startup links for /etc/init.d/ntp-simple ...
Removing any system startup links for /etc/init.d/ntp-refclock ...
Removing any system startup links for /etc/init.d/ntp ...
ntpd: no process killed
ntp-simple (4.2.0a-11) を設定しています ...
ntp-server (4.2.0a-11) を設定しています ...
Starting NTP server: ntpd.
NTP server が起動すれば、デスクトップのパネルにある時計アイコンをマウスで右クリックし、「日付と時刻の調整」から時刻をネットワークサーバーと 同期できます。
必要な印刷関連のパッケージをインストールします。インストールの方法は複数あります。
[APT を使ってインストールする方法]
この方法で行うと、必要なパッケージを個別に取捨選択してインストールすることが可能です。
# apt-get install a2ps a2ps-perl-ja cupsys cupsys-driver-gimpprint cupsys-bsd foomatic-bin foomatic-db-gimp-print foomatic-filters-ppds gimpprint-locales gnome-cups-manager
以下の特別パッケージがインストールされます:
cupsys-client cupsys-driver-gimpprint-data emacsen-common foomatic-db foomatic-db-engine foomatic-db-hpijs foomatic-filters gs-esp hpijs ijsgimpprint libcupsimage2 libgnomecups1.0-1 libgnomecupsui1.0-1 libijs-0.35 libslp1 patch
提案パッケージ:
emacs21-nox emacsen groff gv html2ps imagemagick tetex-bin t1-cyrillic xpdf-korean xpdf-japanese xpdf-chinese-traditional xpdf-chinese-simplified kdeprint gtklp cupsys-pt xpp gimpprint-doc foo2zjs foomatic-gui hpoj slpd openslp-doc
推奨パッケージ:
psutils wdiff smbclient xpdf-common netcat psfontmgr
以下のパッケージが新たにインストールされます:
a2ps a2ps-perl-ja cupsys cupsys-bsd cupsys-client cupsys-driver-gimpprint cupsys-driver-gimpprint-data emacsen-common foomatic-bin foomatic-db foomatic-db-engine foomatic-db-gimp-print foomatic-db-hpijs foomatic-filters foomatic-filters-ppds gimpprint-locales gnome-cups-manager gs-esp hpijs ijsgimpprint libcupsimage2 libgnomecups1.0-1 libgnomecupsui1.0-1 libijs-0.35 libslp1 patch
[Tasksel を使ってインストールする方法]
印刷サーバ関連パッケージを一括して追加インストールできるため、どのようなパッケージを選択すべきか良く分からない時には簡易で便利な
方法です。
次のコマンドを実行し、印刷サーバを選択します。
# tasksel
ただし、使っているシステムに必要な印刷関連パッケージがこの中に含まれていない場合には、APT で追加してください。
[Aptitude を使ってインストールする方法]
Tasksel を使ってインストール場合と似ていますが、画面上の操作手順が異なります。
# aptitude
矢印キーと Enter キーを使って [タスク] > [Servers] > [印刷サーバー] の順に選択実行します。
Tasksel / Aptitude では、次の印刷関連パッケージがセットになっています。
cupsys
cupsys-bsd
cupsys-client
cupsys-driver-gimpprint
foomatic-db-engine
foomatic-db-hpijs
foomatic-filters-ppds
インストールが完了したら、プリンターの初期設定を行います。印刷の設定は、WEB ブラウザーから アドレス http://localhost:631/ を開いて行えます(推奨の設定方法)。他に、デスクトップから gnome-cups-manager や Foomatic-GUI を起動させて設定する方法などもあります。
Mozilla ブラウザーで印刷した時の日本語の文字化け□□□を防ぐためには、さらに次のパッケージを追加します。
cmap-adobe-japan1 gs-cjk-resource psfontmgr
(※cmap-adobe-japan1 gs-cjk-resource は non-free にあります。)
http://kmuto.jp/debian/debian_sarge/ 参照。